スタンドアップパドルボードの国際大会で配布したTシャツで、火傷やかぶれの症状を訴えた人が出た事件。原因となった薬品が明らかになったり、書類送検された人物が出たりと1年が経った今になって話題となっているようです。
症状を訴えた人の写真なども公開され、業者への批判の声が上がっている気になる事件についてまとめてみました!
目次
Tシャツ火傷事件とは?
http://officeliberty.main.jp/archives/8412去年9月、神奈川県茅ヶ崎市で開かれたマリンスポーツの国際大会で、参加した選手やスタッフ100人余りが、主催者から配られたTシャツを着て、肌がかぶれるなどの被害が相次ぎました。
警察が捜査を進めたところ、Tシャツの製作過程で色の仕上がりをよくするために使用された薬品が原因だったとわかったということです。この薬品は刺激性があり、工場の床などの洗浄に使われているということです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171012/k10011175681000.html
2016年9月、茅ヶ崎市で開かれたマリンスポーツの国際大会で、主催者から配られたTシャツを着た100人余りが火傷やかぶれの症状を訴えていたことが判明しました。
その後の警察の捜査で、原因はTシャツの製造過程で使われた薬品が原因だったことが発覚していたようです。
染色剤製造会社の社員が書類送検
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000083259.html神奈川県で開かれたマリンスポーツ大会で、主催者から配られたTシャツを着た選手ら100人余りに肌がかぶれる被害が出たのは、Tシャツに使用された薬品が原因だったとして、警察は、薬品を販売した京都市の染色剤製造会社の社員2人を12日、業務上過失傷害の疑いで書類送検しました。
書類送検されたのは、京都市の染色剤製造会社「松井色素化学工業所」の35歳の社員と67歳の嘱託社員です。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171012/k10011175681000.html
事件が発覚してから1年以上が経過した2017年10月12日、業務上過失傷害の疑いで染色剤製造会社の社員2人が書類送検されました。
警察の調べに対して2人は「安全確認が足りなかった」と話しているとのこと。
京都市の染色剤製造会社「松井色素化学工業所」もお詫びのコメントを発表しているようです。
1ヶ月風呂に入れなかった被害者も
https://twitter.com/attkiy/status/918355874942464001「まさかTシャツを着て大やけどを負うなんて、考えもしなかった」。茅ケ崎市の女性会社員(46)も被害に遭った一人。市内の病院には数十人が同じ症状で診察を受けていた。翌日、別の病院で「化学熱傷によるやけど」と診断され、1カ月間ほど入浴できなかったという。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171013-00021160-kana-l14
被害者の方の中には一月も入浴できなかった人や、3日間も横にすらなれず会社を休んだ人もいたそう。Tシャツを着ただけとは思えないほど大きな傷を負わされてしまったようです。
原因となった薬品は?
http://horiuchi-senko.com/今回の事故に対する状況報告書
・原因となった化学物質名
⇒塩化ジデシルジメチルアンモニウムと考えられます。
・人体への影響と後遺症についての情報
⇒上記原因物質に関しては、国際がん研究機関IARCでリストアップしている発がん性物質には該当しません。
エタノールは発がん性物質と認められていますが、前処理後の乾燥工程で全て揮発致します。
http://www.supu.co.jp/race/pdf/report-matsui.pdf
原因となった薬品は『塩化ジデシルジメチルアンモニウム』という、主に殺菌剤や消毒薬に使われる成分が含まれているものだったとのこと。
製造過程ではこの成分が含まれていても安全であると判断されていたようですが、実際には前処理剤として使用された塩化ジデシルジメチルアンモニウムが高濃度で残留してしまい、皮膚障害を引き起こしてしまったようです。