同性愛者であること」を同級生に同意なく口外され、苦しんでいた一橋大学の法科大学院生Aさん(男性・当時25歳)が2015年8月に学校から転落死した事件がありました。

これは「一橋大アウティング事件」として大きく注目を集めましたが、この事件の裁判で同級生だった男性とAさんの遺族が和解をしたことが話題になっています。

この記事では一橋大アウティング事件の詳細や経緯についてまとめていきます。

TOP画像引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180625-00010002-huffpost-soci

 

一橋大アウティング事件とは?

https://www.buzzfeed.com/jp/kazukiwatanabe/20170419?utm_term=.vm9vmXW7M#.cmdQ6mpMd
2015年4月3日、学生Aくんは「はっきり言うと、俺、好きだ、付き合いたいです」とLINEでZくんに告白した。

Zくんは「付き合うことはできないけど、これからもよき友だちでいて欲しい」と返事をした。

ところが6月24日、Zくんはクラスの仲の良い友だちのLINEグループに、
「おれもうおまえがゲイであることを隠しておくのムリだ。ごめんA」と書き込んだ。

Aくんはその後、Zくんを見ると動悸・吐き気が起きるようになり、心療内科に通いはじめた。

そして8月24日、授業を途中で抜け出して、
「おかしいんじゃないか Zが弁護士になるような法曹界なら、もう自分の理想はこの世界にはない」
「これで最後にします」
「いままでよくしてくれてありがとうございました」

とクラス全体にLINEでメッセージを送った後、転落死した。

https://www.buzzfeed.com/jp/kazukiwatanabe/20170419?utm_term=.vm9vmXW7M#.cmdQ6mpMd

同性愛者であるという秘密を、本人の同意なく、第三者が暴露することを「アウティング」と呼ぶのだそうです。

この事件はその後「一橋大学アウティング事件」として話題を呼び、同じく同性愛者の方や理解のある人々の間では瞬く間に衝撃が走りました。

その後追悼集会が開かれ、支援の署名活動なども行われるほどの騒動になりました。

 

裁判の最大の争点は「アウティング」が違法かどうか

https://blogs.yahoo.co.jp/deep8822/66030626.html
裁判の最大の争点は、このアウティングが違法かどうかだ。

Aくん(被害者)側は、「同性愛者への差別が現実にある中で、アウティングは不法行為になる」と主張。
アウティングをした学生には不法行為の責任があり、大学側にはアウティングを防げず、事後対応を誤った責任があるとしている。

Zくん(加害者)側は、「アウティングは不法行為ではない」としている。
交際を断ったにも関わらず、食事に誘ったり、遊びに行こうと言ったり、
いろいろな連絡をしてくることが理解できず精神的に追い詰められた。

Aくんを避けるために友人たちからも距離を置かざるをえなくなった。
その苦しい状況を他の友人たちに理解してもらうには、「アウティングするしかなかった」とする。

また、一橋大学側は「Aの死は突発的な自殺行為によってもたらされたものであって、
被告大学の様々な配慮にもかかわらず防止することができなかったことは遺憾ではあるが、
人知の及ぶところではない」としている。

https://www.buzzfeed.com/jp/kazukiwatanabe/20170419?utm_term=.vm9vmXW7M#.cmdQ6mpMd



この裁判はネット上でも話題になり、まず第一に「一橋大学のロースクール学生間で起きたこと」にショックを受けたLGBTの方がとても多く見受けられました。

法を学ぶ生徒たちの間で他人の尊厳を踏みにじるこの行為は、反応を見ると加害者側とされるZ氏を非難する声の方が多く見えます。

ですが一般ユーザーからは「唐突な告白は一方的な暴力だ」「ゲイとバラさられた事を気に病んで自殺するぐらい繊細なのに、ノンケに思い切り告白してしまう無防備さはいかがなものか」と、被害者側とされるA氏を疑問視する声もあがっています。

 

一橋大アウティング事件が和解?事態の真相は?

https://www.buzzfeed.com/jp/kazukiwatanabe/