頭髪が生まれつき茶色いのに、学校から黒染めを強要され精神的苦痛を受けたとして、大阪府羽曳野市府立懐風館高校3年の女子生徒(18)が約220万円の損害賠償を府に求める訴えを大阪地裁に起こしました。この記事では女子生徒に黒染めを強要した教師の名前や顔画像についてやネット上の反応をまとめています。
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懐風館高校で「髪染め強要で不登校」女子高生が大阪府を提訴
http://news.livedoor.com/article/detail/13808315/◇「頭髪生まれつき茶色」
頭髪が生まれつき茶色いのに、学校から黒く染めるよう強要され精神的苦痛を受けたとして、大阪府羽曳野市の府立懐風館(かいふうかん)高校3年の女子生徒(18)が約220万円の損害賠償を府に求める訴えを大阪地裁に起こした。
27日に第1回口頭弁論があり、府側は請求棄却を求めた。生徒は昨年9月から不登校になっており、「指導の名の下に行われたいじめだ」と訴えている。
訴状などによると、生徒は2015年4月に入学。中学時代に黒染めを強要されて嫌な思いをしたため、母親は「高校では同じことがないよう配慮してほしい」と伝えていた。
しかし、学校側は生徒の入学後、1、2週間ごとに黒染めを指導し、2年の2学期からは4日ごとに指導。
度重なる染色で生徒の頭皮はかぶれ、髪はぼろぼろになった。教諭から「母子家庭だから茶髪にしているのか」と中傷されたり、指導の際に過呼吸で倒れ、救急車で運ばれたりしたこともあった。文化祭や修学旅行には茶髪を理由に参加させてもらえなかった。
生徒は昨年9月、教諭から「黒染めしないなら学校に来る必要はない」と言われ、それ以降は登校していない。
高校は今年4月、生徒の名前を名簿から削除。他の生徒や保護者には、退学したと虚偽の説明をしたという。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171027-00000036-mai-soci
懐風館高校側「たとえ金髪の外国人留学生でも規則で黒染めさせることになる」
http://www.shitennoji.ac.jp/ibu/exten/0100news/exten-2479.html学校側は生徒の代理人弁護士に「たとえ金髪の外国人留学生でも規則で黒染めさせることになる」と説明している。
府教委高等学校課と同校は取材に、「係争中なので答えられない」と話している。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171027-00000036-mai-soci
地毛登録制度導入の学校も
https://www.j-cast.com/2017/03/25293947.html?p=all複数の大阪府立高校では、頭髪が生まれつき茶色い生徒に誤った指導をしないように、「地毛登録」と称する制度を導入している。
登録自体を問題視する声もあるが、府教委は「導入は各校に任せており、実態は把握していない」としている。
ある府立高では、約10年前から制度を始めた。地毛が茶色い生徒は入学時に色合いを計測し、数値化して登録し、色の変化がなければ指導しないという。
1学年に10人ほど登録する生徒がおり、校長は「生徒の人権を守るためにも制度を続けている」と話す。
訴訟を起こした女子生徒の母親は入学時、「地毛登録制度があるなら申請したい」と訴えたが、懐風館高校は導入していなかった。
東京都でも、都立高校の一部が「地毛証明書」を提出させ、頭髪の色が生まれつきかどうかを確認している。
幼少期の写真を求める学校もあるといい、都教委は7月、「届け出が任意であることを、生徒保護者に明確に伝える」ことを全191校に通知した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171027-00000036-mai-soci
大阪府立懐風館高等学校のwikipediaに早速今回の事件が追加される
平成27年入学の茶色い頭髪を持つ女子生徒個人について、生徒の母親は事前に学校に地毛であることを伝えていたが、学校側は女子生徒に「その髪色では登校させられない」などと髪を黒く染めることを強要。
入学時は1,2週間ごとに黒染めを指導し、2年の2学期からは4日ごとに指導。度重なる染色で生徒の頭皮はかぶれ、髪はぼろぼろになった。
また教諭から「母子家庭だから茶髪にしているのか」と中傷されたり、指導の際に過呼吸で倒れ、救急車で運ばれたりしたこともあった。文化祭や修学旅行には茶髪を理由に参加させてもらえなかったとする。
生徒は3年2学期に教諭から「黒染めしないなら学校に来る必要はない」と言われ、それ以降は不登校となった。高校は生徒の名前を名簿から削除。他の生徒や保護者には、退学したと虚偽の説明をしたという。
学校側は、生徒の代理人弁護士に「たとえ金髪の外国人留学生でも規則で黒染めさせることになる」と説明した。
生徒側は「指導の名の下に行われたいじめだ」として約220万円の損害賠償を府に求める訴えを大阪地方裁判所に起こした。
裁判の中で府側は請求棄却を求め、大阪府教育庁は「原告の主張は一部、事実と違うところもあるので訴訟のなかで説明していく」とコメントした。
学校の教頭は、染髪や脱色は校則により禁止されているとしながらも、「茶髪から黒髪への染髪」がその校則に違反するかどうかについては明言を拒否した。
本件について同志社大の大島佳代子教授(憲法・教育法)は「生まれもった身体的特徴は憲法上保障されている。
集団生活には一定のルールが必要だとしても、学校側は生徒の髪をどうしても黒染めにさせなくてはならない理由を具体的に説明する必要がある」と話している。
https://ja.wikipedia.org/wiki/大阪府立懐風館高等学校
「地毛登録制度」、「地毛証明書」とは?
一部の中学・高校では「地毛登録制度」を採用しており、「地毛証明書」の発行を行っているそうです。
今回事件が起きた懐風館高校と同じ大阪府立の高校のいくつかでも「地毛登録制度」を採用している所はあるようでした。
地毛登録制度が導入された理由としては、頭髪が生まれつき黒色ではない生徒が本来の髪色である「地毛登録」を行う事により誤指導を防ぐといったものです。
以前から「地毛登録制度」を導入している高校では、入学時に毛髪を検査・登録し、その後登録した髪色との変化がなければ指導を行わないといった仕組みになっているそうです。
今回の懐風館高校もこの「地毛登録制度」を導入していればこのような事件は起こらなかったと思われます。
「地毛登録制度」に反対の声も
http://bijin-jouhoukyoku.org/一見、誤指導を防げるというメリットしか見当たら無さそうなこの「地毛登録制度」ですが、意外にも導入に反対する声も少なからずあるようです。
その理由としては「地毛登録を行わせるという行為が生徒の人権侵害にあたる」といったものだとか。
確かに髪色が生まれつき違うだけで、いじめに発展したりするケースも学校生活の中ではあるかもしれません。全国の学校への導入があまり進んでいない原因になっているのかもしれませんね。